オルガ・ロザノワ作「Green Stripe」の修復
オルガ・ロザノワ作「Green Stripe」(1917年)は、ロシアのアヴァンギャルド・ムーブメントにおける最も象徴的な作品の一つで、1920年よりロストフ・クレムリンにより自宅で保存されてきました。それまでの状態では、作品は限られた時間しか存続できなかったため、この至高の美術作品を保存するために2020年に徹底した修復作業が行われました。
修復のデザインは、ロシアのアーティスト兼収集家であるユーリ・アヴァクモフが担当し、この作業での主な懸念は美術作業の保存方法でした。修復を終えた作品は、ラミネートされた Artglass AR 99 Protect により適切な額装を施されました。破損時の飛散防止および紫外線吸収機能により、復元された美術作品が状態を保ち、今後来たる時代の人々による鑑賞が再び実現されることとなりました。
ロシアの画家であるオルガ・ロザノワは、カジミール・マレーヴィチ派の一員で、モダンアートのムーブメントにおいて積極的に活動していました。「Green Stripe」は、主題のない芸術における光と色を追求した成果となる作品です。ロザノワは魅惑的な効果を生み出す技法を織り込み、また同作品は額装を飛び出す絵画の初期作品の一つとなっています。修復された絵画は、元の持ち主であるロストフ・クレムリンの邸宅に返されました。そして、弊社の額装で目には見えない光と時の流れから守られています。